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ノアが修復を担当した、関東大震災と桜島噴火を描いた油絵2枚が展示されています。
期間は短いですが、是非ご覧ください。 -
永井潔アトリエ館(練馬区)にて、第10回企画展「水辺の記憶」が始まりました[2023.9.2(土)-2024.7.27(土)]。クラウドファンディングで修復費を募り、ノアが修復を担当した油彩画など34点の作品が展示されています。
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国立科学博物館(台東区上野)にて、関東大震災100年記念展「震災からのあゆみ -未来へつなげる科学技術-」が始まりました[2023.9.1(金)-11.26(日)]。ノアが修復を担当した、関東大震災の被災状況を描いた油彩画「浅草公園の惨状」などが展示されています。
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第16回文化財保存修復学会にて、代表武田が業績賞を受賞しました。
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NHK Eテレの番組「日曜美術館"日本に生まれたオランダ人・亜欧堂田善"」に、代表の武田が出演。田善の時代は絵具やメディウムを手作りしました。当時の画家の苦労を実際に再現して紹介します。2月5日(日)9時 放送予定。2月12日(日)20時 再放送。
文化財保存修復スタジオNoahについて
2002年に創業した文化財保存修復スタジオ ノア(旧 文化財保存修復スタジオ)は、思い出の子供時代のクレヨン画から美術館に飾られる額入りの大型油絵まで、一つ一つを大切な文化財と考え、修復に取り組んで参りました。
作品に現れる経年変化には、落ち着きや重厚感が増すという好ましい変化があります。けれども、時には鑑賞の妨げになるような汚れの付着や絵具の変色、取り扱いに困るほどの亀裂や浮き上がり、剥落が起きることもあります。季節によってはカビや虫の被害もあるでしょう。さらに近年は、水害や地震といった予期しない災害や環境変化の影響を受けた作品も増えています。また作品を所蔵していると「たくさん作品があって把握が困難」「温湿度計などの計測機器はあるのだけど、データの集計や環境改善までなかなか手が回らない」というお声も多数いただきます。
これらを踏まえ、ノアでは紙、油絵などを中心とする傷んだ作品の修復と同時に、作品を取り巻く収蔵場所や展示環境の把握、保存環境の改善、所蔵作品の登録やデータ管理のご相談にも幅広くお応えしております。
大切な作品をいつまでも残したい。そう願う御所蔵者様のお気持ちに寄り添います。小さなことでもお気軽にご相談ください。
<主な取引実績>永井潔アトリエ館、国立科学博物館、公共機関所蔵文化財、個人所蔵文化財など多数
事例のご紹介
油絵の修復
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<浮き上がり接着>絵具が不安定な箇所に接着剤を入れます。
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<浮き上がり接着>絵具を傷つけないようにそっと押さえて接着します。
キャンバスの張り直し
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緩んだキャンバスを張り直します。
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画面だけでなく裏面や木枠の清掃が必要な場合もあります。
紙の修復
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古い額装の改良
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劣化したテープや変色した接着剤の除去
額縁の修復
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剥落しそうな部分の塗料を強化、固定します。
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作品を安全に固定できるように新たな加工を施し、 塗料の剥落箇所を修復します。
スタジオ ノアで使用している保存・修復用の素材や補修用品をお求めいただけます。
依頼の流れ
作品を修復する
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作品の材料や描き方を調べて構造を把握するとともに損傷の種類、程度、範囲などの状態を詳細に記録します。作品のコンディションチェックも承ります。
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作品の特性を把握し、それぞれに適切な方法で修復を進めます。
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今後の保管方法や再修復に備え、修復方法や使用材料についてご報告します。
保存環境を整える
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収蔵場所や展示場所の保存環境の調査と分析を行います。
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作品にとってもご所蔵者様にとっても効率的に環境を整えられるようお手伝いをします。
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経過観察と対応。環境は整えた後も変化するため、その後の経過観察と対応が必要となります。保存環境の維持管理についてもご相談ください。
個人宅での作品保管について
作品をできるだけ長く良い状態で残すためには、保存環境を整える必要があります。美術館では温度や湿度、照明に細心の注意を払って作品を管理しています。けれども、一般家庭では心配があるのに、どうしていいかわからないという声も多く聞かれます。
ノアでは、作品の保存のため以下の5つをお勧めしています。
- 1)定期的な清掃や換気をする
- 2)虫や汚れを進入させない
- 3)被害を早期に発見、記録する
- 4)被害が起きたとき、起きそうなときは迅速に対処する
- 5)保存環境を整備し、改善する
ただし、これらを継続的に実行するのは個人ではなかなか難しいことですし、遠方の別荘など、人がいない場所の作品の場合は、目が行き届かないといった心配もあることでしょう。このような場合、ノアがお手伝いできるかもしれません。
たとえばノアが長期にわたってご対応している東京都練馬区にある住居兼展示 施設「永井潔アトリエ館」では、遠隔監視なども取り入れながら月に一度、定期的に所蔵環境の温湿度と害虫の発生状況をモニタリングし、報告書を作成しています。問題が認められた時はデータと照合して原因を考え、環境の整備や改善策を提出し、問題部分の清掃や殺菌、虫などの侵入経路を遮断するなどの作業を行いご好評いただいております。
一般家庭でコスト面でもハードルが高い高性能な温湿度計測機器を短期で使用することは難しいかもしれません。ノアでは機器の貸し出しも行っており、1 日(24 時間)、1週間、夏、冬などの季節(3 か月)だけの短期モニタリングや、 設置箇所が多数ある場合にも対応しています。これから起きるリスクの高い劣化や損傷の被害を未然に、あるいは早期に発見できれば、修復による作品やコスト面の負担を軽減できることでしょう。まずはご連絡をお待ちしております。
例えば、以前より絵具の亀裂が増えた気がする。小さな絵具が落ちてしまった、作品の保存環境はどうすればよいのだろう等、様々な疑問にお答えします。大切な作品をいつまでも残すために、お気軽にご相談ください。